公正証書遺言とは?
公正証書遺言は、2人以上の証人の立会いのもと、公証人が内容を確認し遺言書を作成します。
また、作成した遺言書の原本は公証役場に保管されます。
(遺言者には遺言書の正本が交付されます。)
公正証書遺言には、以下の要件があります。
@証人2人以上の立会い
公証役場に出向き公正証書遺言を作成する際に、証人2人以上の立会いが必要です。
<証人の欠格事由>
・未成年
・推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
・公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人
A遺言者が遺言の趣旨を口述する
実際には、公証人が遺言者や遺言者の意を受けた者から、
事前に遺言の概要を書いた原稿を受けたり、口頭で内容を聴取する。
それをもとに登記簿謄本などの資料と照らし合わせて公正証書の草案が作成される。
B公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、
又は閲覧させること
C遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、
各自これに署名し、印を押すこと
・遺言者は実印
・証人は認印でも可
D公証人が、方式に従って作ったものである旨を付記し、
これに署名押印すること
用意するもの
@遺言者の実印及び印鑑証明書(3か月以内)
A相続人の戸籍謄本(戸籍記載事項証明書)及び住民票
受遺者の住民票
B各証人の住民票及び証人認印
C不動産登記事項証明書(登記簿謄本)及び固定資産税評価証明書
D預金通帳及び株券の写し
E法人登記事項証明書、代表者の印鑑証明書
※場合により不要なものあり
公正証書遺言のメリット・デメリット
<メリット>
・公証役場に原本が保管されるので内容の変造・紛失の可能性がない
また、遺言書の隠匿や破棄の危険性がない
・遺言書の内容に公証人が関与するため、遺言の効力が問題となる危険性が少ない
・家庭裁判所の検認手続きが不要(迅速に遺言内容の実現が可能)
<デメリット>
・費用がかかる
・公証人役場に証人とともに出向くなど手続きが面倒
(公証人役場に行くことができない場合は、病院や自宅まで来てもらうことも可能)