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名古屋市守山区の行政書士中村事務所です。遺言書の作成は専門家にご相談ください。

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遺言Q&A

Q02.遺言書がない場合の相続分はどうなる?
   (遺産分割協議、法定相続分)

A02.
遺言書がある場合には、遺言書の内容に従った相続が行われます。

しかし、遺言書がない場合には、法律(民法)で定められた相続分(=法定相続分)に従って
相続が行われます。

ただし、遺産分割協議において相続人全員の合意があれば、法定相続分とは異なる内容の遺産分割を行うことは可能です。

法定相続分は、Q01の法定相続人となる人のパターンによって変わってきます。

1.配偶者と子供が相続する場合

  配偶者が相続財産の1/2を相続し、残りの1/2を子供全員で均等に分け合います。

 【例】相続財産:3000万円
     相続人:配偶者、子供A、子供B

    <法定相続分>
    配偶者:1500万円、子供A:750万円、子供B:750万円

 ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の1/2との規定があります。
 嫡出子とは被相続人と配偶者との間の子で、非嫡出子は被相続人と愛人との間の子です。

 この場合の法定相続分は、次のようになります。

 【例】相続財産:3000万円
     相続人:配偶者、子供A(嫡出子)、子供B(非嫡出子)

    <法定相続分>
    配偶者:1500万円、子供A:1000万円、子供B:500万円


2.配偶者と直系尊属が相続する場合
 配偶者が相続財産の2/3を相続し、残りの1/3を直系尊属全員で均等に分け合います。

 【例】相続財産:3000万円
     相続人:配偶者、父、母

    <法定相続分>
    配偶者:2000万円、父:500万円、母:500万円

 直系尊属には、父母のほかに祖父母も該当しますが、父(または母)と祖父(または祖母)が
 両方いる場合には、親等の近い者つまり父(または母)が相続人となり、祖父(または祖母)は
 相続人とはなりません。

 【例】相続財産:3000万円
     相続人:配偶者、父、(祖母は相続人ではない)

    <法定相続分>
    配偶者:2000万円、父:1000万円、祖母:0円


3.配偶者と兄弟姉妹が相続する場合

 配偶者が相続財産の3/4を相続し、残りの1/4を兄弟姉妹全員で均等に分け合います。

 【例】相続財産:3000万円
     相続人:配偶者、兄、妹

    <法定相続分>
    配偶者:2250万円、兄:375万円、妹:375万円

 ただし、父母の一方のみが同じ兄弟の相続分は、両方を同じくする兄弟の1/2とする
 規定があります。

 この場合の法定相続分は、次のようになります。

 【例】相続財産:3000万円
     相続人:配偶者、兄(両親とも同じ)、妹(片親のみ同じ)

    <法定相続分>
    配偶者:2250万円、兄:500万円、妹:250万円